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音楽好きの読書と買い物メモ

The History of the Grateful Dead

The History of the Grateful Dead

Author: William Ruhlmann

一応25周年記念ということではあるが、うーむ。少し評価が難しい本ではある。
何が難しいのか、その理由を以下に列記します。

まず、この作者は(おそらく)ロック評論家であって、デッド以外にも非常にたくさんの本を出しているということ。そのためだろうか、バンドの歴史を扱った書籍ではあるけれど、今ひとつ記述に踏み込みがたりないなと思われる箇所があること。何より、大型の写真本であくまで写真がメインであり、文章による記述はかなり少ないので、踏み込んだ話をするスペースが設けられていないという点がある。

しかしながら、ではこの本はただの駄本か?というと、一概にそうとは言えない部分があって、それがこの本の評価をややこしくしている。
例えば、この本でしかお目にかかれない写真が多く含まれるということ。そして、その写真につけられた解説が非常に正確で細かいという点に、しばし唸らされる。また、テーピングやデッドヘズたちの文化的な背景にも記述がされていて、ロック評論家によるやっつけ仕事ではないことは、明白である。うーん、やはり評価は難しい。

まああえて時間と費用を掛けてまで、入手する必要はない。でももしも、簡単に入手可能であったり、身近に持っている人がいれば、一読はお勧めしておきます。きっと誰が見ても「あれ?」という写真があることは間違いないから。