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斉藤和義 ギターマニアと見るオフィシャル映像のあれこれ(2)

前回からの続きかな?


斉藤和義 ギターマニアと見るオフィシャル映像のあれこれ(1) - NAVER まとめ


はじまりはじまり


普通の斉藤和義のファン(以下B)「お久しぶりです」
自称ギターマニア(以下A)「やあ、どうもどうも」
B「えっとですね。昨日知り合いから、これって小芝居型の対話風にする必要はあるのか?と言われましたけど、その辺、どうなってるんですか?」
A「ああ、なるほどねえ。うーん、まあね、俺はあまりマニアを気取って上から目線で話を進めるというのは、正直苦手なんですよ。それでやってると、段々と話を進めるのが辛くなるんだよね。あとほら、俺って関西人じゃないですか。関西人って、漫才形式で話をするとね、結構いつまでも話が出来るんですよ。口下手の俺ですら、話していて苦痛にならないということでね。まあそういうわけで、今回もこういう形でさせて下さい」
B「口下手かどうはあれですが、まあ分かりました。それにあれですよね、上から目線で間違っていたら後でカッコ悪いですもんね。そうかそうか、でもこれって漫才だったんですね。まあそういうわけで、小芝居が苦手な人には相変わらず残念な形式ですが、この形で今回もやります。では今回の1曲めは武道館ライブバージョンの『やさしくなりたい』ですね」



斉藤和義/やさしくなりたい(Live at 日本武道館2012.2.11)【MUSIC VIDEO Short.】


A「はい、そこで止めて」




B「え?ここですか?まだ始まったばかりなんですが」
A「これね、左から辻村さんがFenderのMustang、斉藤さんがJ-45の2号機、藤井さんがGibson SG Jr.ですよ。以上」
B「はやいですね、というか、なんですか?あなた。頭おかしいんですか?」
A「失礼だね。まあ種明かしをするとね。この日のライブ映像は、以前に演奏曲全ての使用ギターをまとめたことがあるんだよ。それを見ながら回答しただけだから」


Guitar Newbee: 斉藤和義 “45 STONES” at 日本武道館 使用ギター一覧


B「いやいや、それはそれで頭おかしいでしょ?それとも暇なんですか?」
A「おいおい、やっぱり失礼だね。探究心があると言ってくれよ、探究心が。まあやっぱりね。こういうのは雑誌のライブレポとか、そういうのを日頃から地道に集めてこそ成り立つわけであってね」
B「分かりました分かりましたよ。お疲れ様でしたね。もう次に行きましょう、次。えーっと次は『月光』ですね」



斉藤和義/月光 【MUSIC VIDEO Short.】


B「この曲って、やさしくなりたいのビッグヒットの後で、結構プレッシャーを感じながら制作したはずなのに、曲のクオリティが高くて良い曲ですよね。ファンとしては、発売されてしばらくは朝から晩までずっと聞いてるわけですが、先日ひさしぶりにじっくり聞き直して、やっぱり良い曲だなと思いましたよ。ねえ?ちょっと聞いてます?私の良い話」
A「ああ、うん、まあ曲の善し悪しは時代と共に変わることもあるしね。その辺の評価は時代の流れに任せておこうよ。ところで、このPVの見どころだけど、ほらここだよ。ハーモニカのホーナー(HOHNER)の文字がばっちり見えるところ」



なるほど、ハーモニカのメーカー名が見えますね。


A「ホーナーのハーモニカって主要なモデルが3~4種類もあるんだけど、俺、不勉強だから、どのモデルか分からないんだよね。これ見る度に、ああ調べなきゃって、いつも思うんだよね」
B「あんた、本当に斉藤さんのファンですか?まあ、いいですけど。えーっと、ギターの方は良いんですか」
A「うん、この曲はGフォームで弾いているけど、実際のキーはF#で、ギターは半音下げているね。この映像はツアーの最終日・2012年3月31日の栃木県宇都宮市民会館でのライブの終演後に撮られた映像で、このツアーの時は2号機を半音下げ、3号機をレギュラーチューニングで使い分けていたそうだよ」
B「マニアックな回答をありがとうございます。さて次ですね。では次は『やさしくなりたい』のスタジオ盤ですね。


(※)Aからの追記です。
その後、時間が出来たので、Hohner社のハーモニカをいくつか買ってみました。結論から言えば、これはHohner社の"Blues Harp"という製品です。同社のこのタイプの主要製品として、他にも"Marine Band"、"Special 20"等が有名ですが、背面の形状から、これは"Blues Harp"で間違いありません。



斉藤和義 / やさしくなりたい 【MUSIC VIDEO Short.】
髪型が色々とおかしいですね。


B「これはビートルズの武道館での来日公演を再現しているんですよね」
A「ああ、うん、そうだね」
B「どうしたんですか?浮かない返事ですね。ビートルズは嫌いなんですか?」
A「いやいや、とんでもない。ビートルズはオリジナルアルバムはもちろん、発売されているものなら何でも、マスタリング違い、モノバージョン、ライブバージョン、賛否両論の編集盤Loveに至るまで、ほとんど全て購入して聞いているよ。ただねえ、ほらいわゆるビートルズマニアが苦手でねえ」
B「ああなるほど。ビートルズのファンでしかもマニアとくれば、いかにも細かそうですからねえ」
A「細かいんだよ。本当に。それでちょっとでも間違っているとね、鬼の首を取ったように言うからねえ」
B「なんだか、実世界でも辛い目にあわされたみたいですねえ」
A「まあまあ、だからこのPVの見所はね、楽器類の再現度合いなんだろうけど、まあ一般的なビートルズファンの俺としては、あまり細かいことは言わないでおこうかなと思う次第です」
B「ご愁傷様です」
A「でもまあせっかくだから。一般的なトリビアを一ついうね。ジョンが使っていたことで有名なリッケンバッカーのギターだけど、リッケンバッカーってアメリカのメーカーなんだよね」
B「あれ?そうでしたっけ?」
A「うん、ビートルズが流行らせたから、どうもドイツやイギリス辺りのメーカーだと勘違いされがちなんだけど、実はアメリカですね。ビートルズの64年のアメリカツアーの時だったかな?リッケンの社長がホテルまでジョージに会いに来て、その時にリッケンの12弦を手渡して、その直後にラジオインタビューを受けたジョージがこのギターのことを話したのがそのまま放送されてという、まあ、あれこれの話もあるんだけどね。その辺はマニアのチェックが怖いので、詳しいことが知りたい人は書籍やネットで調べて下さい。あと、斉藤さんはリッケンを3本持ってましたが、先日のCharさんの番組でも後ろにリッケンが1本置かれてましたね。なお3本の内の1本(Rickenbacker 4001S)はフジファブリックの山内くんに譲られたそうです」



Charさんの番組より。左から、KS-330TD、Jaguar、J-200、Esquier、J-45、Rickenbacker がずらりと並ぶ。


B「PVに話を戻しますけど、あそこで使われているのは、エピフォン・カジノが2本ですよね」




A「そうだね。ビートルズ来日当時の写真を見ると、日本公演用にジョンがJ-160Eとカジノ、ジョージはカジノとリッケンの12弦、あと何故かギブソンのSGを持ってきてたね。ちなみにこの時ポールはバイオリンベースとは別にリッケンのベース4001Sを持ってきてたんだよ。これ意外に知られてないからね。えーっと、PVに話を戻すと、斉藤さんの所有ギターでこのサンバーストタイプのカジノは2本も無かったように思うので、多分撮影用にレンタルしたんじゃないかな?と思います。あと、もう我慢できないから、本当に細かいことを言うとね、ジョージのはビグスビー付きで、ジョンのはブランコテールピースのカジノなんだよね。どちらもスリムヘッドでそれがきちんと再現されてます。あとポールのバイオリンベースもちゃんと、62年タイプのピックアップが離れたタイプが再現されてます。このPVは、本当に再現率が高いです。ハアハア...まあこれくらいで勘弁して下さい」
B「分かりました。よっぽどビートルズマニアって怖いんですね。では次ですね。えーっと次は。あれれ?」



斉藤和義 /ずっと好きだった <MUSIC VIDEO Short.>


B「まいっちゃいますね」
A「本当にね」
B「またビートルズですよ。どうします?」
A「まあ、一応解説しますか。えーっと誰でも知ってるルーフトップライブの再現で、ビリー・プレストン役が居ないのが個人的にあれですが、よく出来てると思いますよ、以上」



よく見ると、クーラーの室外機が、まるでPAの一部のようにさりげなく配置されてます。



本物には室外機はありませんから(当たり前か)


B「ちょっとちょっと、ヤケにならないでくださいよ。そんなこと、みんな知らないですからね。もっとちゃんとして下さいよ」
A「分かりました分かりましたよ。では、ビートルズがバンドとして最後に人前で演奏したことで有名な(ビートルズの)アップル社の屋上でのライブ、通称ルーフトップライブを再現した映像ですね。ビートルズのあの映像については、演奏途中で警官が演奏を止めに入るところまで収録されていて、2度めのゲットバックの演奏中にアンプの電源が切られたり、それをジョージが入れなおして、音が出ることを確認するために『ジャキジャキ』とカッティングしたりしてカッコいいんですよ。とにかく本当にドキュメンタリー風なんです。でもね、あの警官が来るシーンですけど、建物の外と中に1台ずつカメラがあったり、その間も屋上での映像は撮られていたりで、警官が止めに来ることは予定されていたんじゃないか?という話もあるんですよね」
B「ええ?そうなんですか?」
A「うん、ちょっとね、そのためだけに別にカメラを用意しているみたいで、手回しが良すぎるんです。そもそも警官呼んだのはビートルズ側じゃないか?という説もありますね。まあこの辺の話は」
B「そうですね。あまり言うとマニアがね」
A「怖いですからね」
B「あと、楽器的にはどうですか?」
A「ポールのバイオリンベース、ジョージのオールローズのテレキャスターはレンタルの借り物じゃないかな?と思います。ジョン役のリリーさんが弾いているカジノは斉藤さんのじゃない?震災後のギターオークションで売られたのが、これでしたっけ?」


斉藤和義 空に星が綺麗 ギターオークション 〜被災地の学校へギターを〜
確認しましたよ。


B「ああ、そうですね。シングルのジャケット写真もこれだと書いてますね」
A「ちょっとハウリやすいけど、面白いギターですよ、カジノって。ジョン・レノンがソロ活動中も積極的に使っていたのでいまだに根強い人気がありますね。米国製、日本製、韓国製と何パターンかあるので、購入時にはその辺のチェックもお忘れなくですね。あと実はビートルズのメンバーの中で最初にカジノを使い始めたのはポールです。ポールのカジノはファットヘッドでビグスビー付きですね」

B「今回もPVを4本見ただけですが、ずいぶん長くなりました。どうします?一旦終わりますか?」
A「そうだね。なんかこれって、まとめでもなんでもないだろ?という声がそろそろ聞こえてきそうだけど、まあ動画やリンクを貼るのが楽だから、ついつい、まとめを使っちゃうんだよね。うーん、次回もあるかなあ?まあ、需要があればということで」
B「はい、ではまた機会がありましたら」


続きかな?


斉藤和義 ギターマニアと見るオフィシャル映像のあれこれ(3) - NAVER まとめ