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音楽好きの読書と買い物メモ

フジファブリックを知るための順序(B面)

少し間を置こうかと思ったけれど、こういうのって、一気に書いてしまわないと、自分自身の興味が萎えてしまうんですよね。後半の選曲もすでに決まっているので、ここは一気にまとめてしまいます。
前半のA面および、途中の与太話は以下のリンクを参照してください。

なおここでの選曲は、フジファブリック初心者向けにCD1枚に収まるように、あれこれと悩みながら選んだ15曲です。手持ちの音源からCDに焼きなおす際は、曲間のギャップを短めに(曲間は1秒がオススメ)してください。曲と曲の並び順にも本当は意味があるのですが、まあ、キリがないからその辺は語りません。

では続きをどうぞ。


フジファブリックを知るための順序(A面) - NAVER まとめ


フジファブリックを知るための順序(インターミッション) - NAVER まとめ


9.MUSIC


志村の死後、残された音源から作られた5thアルバム。そのタイトルチューン。
YouTubeにもニコニコ動画にも、音源が無かったので、ここは空欄でいきましょう。

フジファブリック版の「春夏秋冬」といったところ。
少し粗めの音源(おそらくはデモ音源)に、キーボードや弦(マンドリン)などが追加され仕上げられた1曲。バンドメンバーの愛情を感じます。ある意味、永遠に未完の2分21秒。


10.Chocolate Panic



フジファブリック / Chocolate Panic のPV を勝手に作ってみた
3rdアルバム「TEENAGER」収録。
ちょっとビートルズ、あるいはビーチボーイズ風の楽曲。先に紹介した「Strawberry Shortcakes」でも感じられるが、3rdアルバム以降、バンドのアレンジ能力は飛躍的に上がったように思える。


11.バウムクーヘン



Fujifabric- バウムクーヘン
YouTubeより音声のみ(ライブ動画ではないです)。
3rdアルバムの反動からか?私小説的な展開をみせた4thアルバム「Chronicle」のオープニングナンバー。
このアルバムでは、志村は曲のあちこちで毒を吐き散らかし、「良い人」と誤解されてしまった自身のイメージを根底から否定することに躍起になっているように見える。「違う、違う、そんなの俺じゃない」と言わんばかりに。

「何を一体どうして何だろ?全て何だか咬み合わない」という歌い出しが、まさに象徴的な1曲。


12.地平線を越えて


地平線を越えて 斉藤和義
フジフジ富士Qのライブ映像より。斉藤和義によるカバーバージョン。
実にヘンテコな構成で、ヘンテコなメロディの1曲。中盤の展開がプログレ風味で、ギターソロも結構攻撃的ではあるけれど、曲全体を通して聞くと「これライブで盛り上がるのか?」と疑問に思えてくる。フジファブリックらしい1曲。
2ndアルバム「FAB FOX」収録


13.Anthem



Anthem フジファブリック
4thアルバム「CHORONICLE」収録。

曲の構成、メロディ共に壮大な大作を目指しているのだけれど、何かしらあとひとつ何かが足りない。聴く度に、もどかしくなるような1曲。そして、歌い手が居なくなった今となっては、歌詞が胸に痛い曲。


Anthem(吉井和哉)
フジフジ富士Qのライブ映像より。こちらは吉井和哉バージョン。
実に実に大切に、噛み締めるように、歌っている姿が印象的。
そういえば、この日のライブで吉井は、「志村くんの代わりにはなれないけれど」とMCで言っていた。


14.赤黄色の金木犀



フジファブリック - 赤黄色の金木犀
1stアルバム「フジファブリック」収録。

淡々としたリズムの中で、メロディがどんどんとヒートアップして、それとともに曲自体の加速感が増していくという不思議な1曲。(ライブではそれが災いして、テンポがどんどん早くなっていくのが、バンド側の課題でもあったような)。

ファーストアルバムの時点で、こういった曲がレパートリにあったことに驚かされる。ただ、シングル曲としては非常に売りにくい曲でもある(3rdシングルとして発売)。


15.眠れぬ夜



眠れぬ夜
5thアルバム「Music」収録。
淡々とした歌いぶりながら、実際に歌うには、テクニック面でも実に難しい曲。

志村正彦という人は、世間的にはあまり歌がうまくないという印象を持たれているし、何かのインタビューでも、志村自身が「もっと歌を頑張らないと」といった発言をしている。
でもこの曲をじっくりと聞くと、確実に彼の歌は上達していたし、カバー曲や、他のメンバーの作った楽曲を歌っても、それをきちんと自分の曲にしているという点で、非常に巧い歌い方が出来る人だったなと思う。
5年後、10年後の彼の歌の進歩ぶりを確認したかった。

志村が関わった最後のアルバムの最終曲という意味でも、実に象徴的な1曲。


最後に


「よーし、この曲順で俺もCDに焼いてみるぞ」という奇特な人のために、最後に曲順をまとめておきます。

なお、この手の自己製作お手製ベスト盤は、ファンの数だけ(変数の組み合わせ的に)存在するものです。「なるほど、この部分の曲順は使えるな」とか、「ここはダメだろ、俺ならこうするよ」という各種の感心やダメ出しは各自でお楽しみください。それもファンの努めだと思います。

フジファブリック極私的ベスト

01.若者のすべて
02.虹
03.Bye Bye
04.ロマネ
05.陽炎
06.Strawberry Shotcakes
07.星降る夜になったら
08.茜色の夕日
09.Music
10.Chocolate Panic
11.バウムクーヘン
12.地平線を越えて
13.Anthem
14.赤黄色の金木犀
15.眠れぬ夜